■卓話「
神奈川県三浦半島地域産業保健センターの概要及び実績」 コーディネーター 小林 一様 |
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講師紹介(真木会員) |
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健康診断後の自己健康状態の把握、生活習慣の改善等の保健指導が重要です。 |
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三浦半島地域産業保健センター |
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センター長:横須賀市医師会 会長 山形 寿太郎 |
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所在地:〒238-0015 横須賀市田戸台36-1 |
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横須賀市医師会内 |
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TEL:046-822-3053 |
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FAX:046-822-3053 |
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コーディネーター:小林 一、横山 武徳 |
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関係医師会:横須賀市医師会・逗葉医師会・三浦市医師会 |
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該当監督署:横須賀労働基準監督署 TEL:046-823-0858 |
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担当区域:横須賀市・逗子市・三浦市・三浦郡 |
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講演内容 |
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@神奈川県三浦半島地域産業保健センターの概要及び事業実績 |
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本格的な高齢化社会を迎えて、労働者が心身共に健康に働き続けるために、過重労働・ |
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メンタルヘルス対策や生活習慣病の予防など、労働衛生管理活動の重要性はますます |
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増しています。 |
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しかし、労働者50人未満の小規模事業場では、産業医・衛生管理者の選任義務はなく、 |
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また事業者が独自に医師を確保して労働者の健康管理をすることは困難な場合が多くあります。 |
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地域産業保健センターは、こうした小規模事業場に働く労働者への産業保健サービスを |
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充実させる目的として、県医師会が国の委託を受けて運営しています。 |
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地域産業保健センターでは、次のようなサービスを無料で行っています。 |
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→事前の申し込みが必要 |
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1.健康相談窓口の設置 |
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◎健康診断結果の見方がわからない |
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◎生活習慣病の予防は何から始めたらよいか |
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◎メンタルメルスの進め方がわからない |
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◎従業員の高齢化に対して健康管理をどうすればよいか |
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などについて、専門の医師が相談に応じます。 |
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2.個別訪問産業保健指導 |
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◎医師が事業場を訪問し、健康診断結果に基づいた健康管理指導などを行います |
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◎ご希望により、作業環境改善などのためのアドバイスを行います |
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3.医師による面接指導の実施 |
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医師が労働者に対し、過重労働による健康障害防止等に係る面接を行い、 |
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必要に応じて事業者、人事労務管理担当者に対する指導・助言を行います。 |
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4.産業保健情報の提供 |
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日本医師会認定産業医、労働衛生コンサルタント、医療機関、労働衛生機関などの |
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情報を提供します。 |
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平成23年度上期の三浦半島地域産業保健センター活動報告 |
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◎相談窓口及び個別訪問における健康相談延べ人数は579人。 |
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◎50人未満の事業場における健康診断有所見率は平均50.1%。 |
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A健康診断を実施していますか |
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1.健康診断は毎年実施しなければいけません |
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健康診断は、企業の規模・業種などにかかわりなく1年以内ごとに1回、定期に |
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事業者の費用負担で行わなければなりません。 |
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2.健康診断は、「ヤリッパナシ」ではいけません |
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自分の健康状態を把握して自主管理ができるよう健康診断の結果は必ず、 |
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労働者本人へ通知しなければなりません。 |
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健康診断結果は健康診断個人票に記載して、5年間保存しておく必要があります。 |
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3.有所見者に対しては健康管理のため、産業医等から就業上の意見を聞かなければ |
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なりません。 |
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4.有所見者以外の労働者に対しても必要に応じ、産業医や保健師による保健指導を |
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受けさせるよう努める必要があります。 |
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保健指導の内容 |
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◎健康診断の結果を説明し、自分の健康状態を把握させる |
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◎再検査や精密検査の受診を指導する |
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◎生活習慣の改善指導を行う |
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◎就業上の配慮について説明する |
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B長時間労働者の産業医による面接指導 |
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脳血管疾患及び虚血性心疾患等の発症が長時間労働との関連性が強いとする医学的知見が |
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あります。 |
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このため、長時間労働により疲労が蓄積した労働者に対して医師による面接指導を行なうこと |
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などが労働安全衛生法の一部改正によって定められました。 |
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このため、地域産業保健センターが長時間労働者の健康確保のお手伝いをさせていただきます。 |
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Cメタボリックシンドロームが心配 |
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内臓脂肪型の肥満に、血清脂質異常、高血糖、高血圧のうち2つ以上を重ね持った状態を |
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メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)といいます。 |
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この重なりが多いほど、生命に関わる動脈硬化が進みます。 |
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動脈硬化とは血液中のコレステロールなどが血管壁の内部にたまり、アテロームが |
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形成されるため、内腔が狭くなり、血管が硬くなった状態。 |
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内臓脂肪の蓄積(腹部肥満)は、高血圧や糖尿病、高血圧症といった動脈硬化の |
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危険因子をまねきます。肥満を含め、これらの危険因子の一つひとつは軽症でも、 |
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積み重なる数が多いほど、動脈硬化は飛躍的に進行し、心筋梗塞などを起こす危険性が |
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高くなります。 |
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まとめ |
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毎年定期健康診断を行い、その結果を十分に理解し、活用することが大切です。 |