派遣学生 スポンサークラブ カウンセラー 出身校 派遣先 地区 受入RC
佐久間 嵐 横須賀南西 菅原 英明 慶応義塾高校 フランス 1680 Wissembourg-L Outre-Foret
2012年度ロータリー青少年交換フランス派遣の佐久間嵐です。

 

2012/10/11 2:09

こんにちは、いかがお過ごしでしょうか。

フランスに来て早一ヶ月が過ぎ、こちらでの暮らしもだいぶ落ち着いてきたので、連絡をしようと思いメールをしました。
こちらでの生活は毎日が新鮮です。
月曜日はホストファザーとコーラスグループで合唱し、火曜日はブラスバンドで合奏し、水曜日はホストマザーとマラソンし、木曜日はくつろぎ、金曜日はとうもろこし畑を散歩しながら大声で歌い、土、日はさまざまな用事で外出という、音楽に満ちた充実した毎日を送っています。
また来週の火曜日、こちらのロータリークラブの例会に出席し、日本、横須賀、自分についての簡単なスピーチを行う予定です。
預かった手紙は渡しておきました。
最後に、このような素晴らしい一年をくれた南西ロータリークラブの皆さんに感謝します。本当に。
佐久間 嵐
     
2012/11/2 18:16
ドンクヌードラ
アルザス地域圏の旗
南西ロータリークラブの皆さんこんにちは、いかがお過ごしでしょうか。

こちらはつい4日前に雪が降りました。もうすぐ冬がやってきます。こちらの冬はマイナス15度を下回るそうで、厳しい寒さに備えて服を買いとても満足している今日この頃です。

まず、先日のプレゼンテーションの件については、本番当日にフランス語の原稿を家に忘れ冷や汗をかきましたが、無事に成し遂げることができました。

さて、昨日、ホストファザーのレオナルドと、ドンクヌードラというアルザスの郷土料理を作りました。
これはパン生地をちぎって小さなボールをつくり、しばらく置いてから油と水、塩とともに蒸し焼きにするというもので、できたてのドンクヌードラは外はさくさく中はもちっとしていて、それにほんのりと塩味がきいていてとても幸せになれる食べ物です。

このようにアルザスにはものすごくおいしい郷土料理がいくつもあって(それらもおいおい紹介していきたいと思います)食べることは大きな楽しみのひとつです。

ただ着実に丸くなっていく顔に悩んでいます。

2012/11/29 1:39

こんにちは
こちらではクリスマスが始まりました。
日本ではクリスマスというと、12月の24日から25日を連想すると思います。俺もその一人でした 。

しかし、ここアルザスは違います。
アルザスは、クリスマス・ツリー発祥の地。そんなわけで、クリスマスに対する意気込みが違うのです 。

クリスマスは1か月前から始まります。クリスマスになると、町にはクリスマス・グッズを売るたくさ
んの屋台が立ち並びます。その名も「marche de noel」クリスマス・マーケットです。

またストラスブールの広場には高さ30メートルの巨大モミの木が出現し、町中が神秘的なイルミネー
ションによって光であふれかえります。

写真はクリスマスツリーの前にて撮ったものです。俺のかぶっている帽子は「marche de noel」の屋台
で買ったもので、これがまたあったかいのです。実に気に入りました。

もう一枚の写真、お判りでしょうか。
これはカツ丼です。先日、初の日本食を披露しました。
丼がなかったので皿の上に盛りました。フランスで作ったかつ丼はなんともおしゃれになりました。
料理経験は皆無に等しい俺でしたが、料理の達人であるホストペアレンツの助けを借りて、無事にあの
なつかしい味を再現することができ、皆にも「C'est bon」(おいしい)の言葉をもらい、大満足です 。

フランスに来て料理の楽しさに目覚めました 佐久間 嵐
 
2013/01/12 20:19    
  横須賀南西ロータリークラブの皆さんあけましておめでとうございます。いかがお過ごしでしょうか。
正月太りと風邪には気をつけてください。

二週間のバカンスも終わり、再び学校が始まった今日この頃です。バカンス中は毎日11時頃に起きていた我が身に6時起きはなかなかキツい。それはともかくとして今回はバカンス中の出来事について話したいと思います。

まず、nöel(クリスマス)。フランスで過ごしたクリスマスは圧巻でした。
こちらのクリスマスでは、歌います。踊ります。サンタクロースの帽子にサングラスをつけて、踊って歌って時々食べて、いやかなり食べて、お腹いっぱいのクリスマスでした。

またエスカルゴ(かたつむり)も食べました。 ナメクジを彷彿とさせる見た目はとてもグロテスクですが、味はあのサザエに似通ったものがあり、おいしい。何よりオリーブオイルなどを混ぜて作られたソースが絶品でした。

新年を祝う恒例行事、日本では蕎麦を食べたり寺、神社へ御参りにいったり、紅白歌合戦をみたりしますが、
フランスでは花火をします。

しかしそれは日本の夏に行うような可愛らしいものではありませんでした。それはもう戦争でした。
花火大会で使うような打ち上げ花火が、家々のあちらこちらで爆音とともに打ち上がるさまに俺は戦々恐々でした。いやしかし、楽しかった。

2013年もよろしくお願いします。

佐久間
 
2013/01/18 03:32    

2番目のホストファミリーと、エスカルゴです。
 
2013/02/10    

日本は節分が過ぎましたか。福は来ましたか?。
こちらはもちろん節分の文化などないのですが、つい先日二回目の日本食パーティーを開きました。
寿司を巻きました。それとゴマ団子にチャレンジしました。
 
米は固く炊き上がり、ゴマ団子に使う白玉粉に水を入れすぎてどろどろにしてしまったり、家族に誰も魚の捌き方を知る人がいず、ぬめぬめする魚に慄くホストマザー、きゅうりを切るのに没頭して役に立たないホストファザーと、順風満帆どころか悪戦苦闘の厨房でした。でもなんとか無事形にはなって、決して美味しい寿司ではなかったけど皆に満足してもらえてよかった。
 
それから先日パリに祖父母と叔母が観光に訪れて、5か月ぶりの再会を果たしました。成長したな、と言われることを期待いていましたが、(身長は)大きくなったな、(中身は)変わってないなといわれへこみました。まあこれから頑張ります。
 
ただ言葉の面で、ここ5か月の成果は少なからずあったようで、買い物をするときなど、所々で力になれた時は嬉しかった。今まで世話をかけてばかりだった俺が逆に家族に頼られたというのは奇妙な感覚だったけど、ずっしりとした誇らしさを感じました。
 
ともあれパリで家族と過ごしたほんの短いひと時は、俺が日本人であることを改めて実感させ、そしてかけがえのない暖かい時間でありました。
 
ここで一句
鬼は外 母に豆投げ 家の外 寒空の下 服は家なり
風邪に気を付けてください。
 
2013/03/09    

日本はいよいよ春がやってくる頃でしょうか。南西ロータリーの皆さん、いかがお過ごしでしょうか。


こちらは今週は春のような陽気でしたが、来週からはまた冬の寒さに逆戻りするそうです。でも日は長くなってきて、朝学校へ行く7時は空がうっすら明るんで、冷たい空気が心地よいひと時です。


2月は2週間のバカンスがありました。その中でフランスから他の国へ旅立つ学生達も交えての合同合宿がありました。場所は lac noir という山の中にある湖の傍のコテージで、巨大なスケートリンクのような湖を見たり、雪景色の山道を散歩したりといった内容でした。フランスからは、チリ、メキシコ、スペインなどスペイン語圏の国へ派遣される学生が多いようで、残念ながら日本へ旅立つ学生はいませんでした。


そんな中で、いろいろな派遣生と片言のフランス語を頼りに話をしたのですがその中に、面白いことを言う女の子がいました。


「私はこの田舎が嫌い。16年間も住んでると、とうもろこし畑なんて見飽きるのよ。ここにはとうもろこし畑しかないじゃない。だからね、私は外国の都会で暮らしたいの。」


俺は彼女がけなした一面のとうもろこし畑にどれだけ感銘をうけたか、朝鶏の声が聴けるこの田舎暮らしがどれだけ素晴らしいか、それを熱く語りました。


彼女はすかさずこう言いました。。
「それはあなたにとって、この風景が今まで見たことのないものだったからよ。私と同じ。」


なるほど、俺はうなりました。そのとおりだ。


でも俺は今、俺の故郷が愛おしく思います。どこに行ってもところ狭しと家が建ち、車がたくさん行きかい、雑然としているけど、そんななかで育った思い出は町とともにあり、やっぱり自分にとって住みやすい。何よりコンビニは便利です。


でもそれはそんな住み慣れた世界の外に出てみたからこそ実感できることなのかなと思います。


写真は、ディズニーランドパリと、パリの農業博覧会にて。後ほど送らせていただきます。話と全然関係なくてすみません。

佐久間 嵐
 
2013/4/9    

ご無沙汰してます。佐久間です。
ここ最近は忙しくてなかなか連絡できませんでした、すみません。
 
大津の大通りの桜はきれいに咲いていますか。
 
アルザスはまだ寒く、4月に入るというのにまだ4℃です。(今年は例外的に寒いらしい)俺はこの寒さにはだいぶ慣れて、むしろこの寒さが涼しく感じます。今年の夏に日本に帰った時が心配です。
 
ついこの間はイースター休暇という日本のゴールデンウィークほどの短い休暇がありました。これはキリストが死んだ日、そしてよみがえった日を祝うキリスト教圏ならではの休暇で、金曜日には十字架を背負ったイエスが行列と共に町を徘徊し、月曜日にはその再誕を祝う祝典がありました。
 
またイースター休暇中の日曜日には、PAQUEという祝日があって、これは冬が終わって春、新しい生命が芽を出す季節を祝う日です。店には子だくさんの象徴であるウサギのチョコレートがずらりとならび、町のあちらこちらにもうさぎのオブジェが。それから生誕の象徴である卵のチョコレートや飾りが町のいたるところにありました。
 
うさぎとたまご、これらがいつもセットで街中にあるため、俺はウサギが卵から生まれるものだと勘違いさせられました。ウサギは鳥のように1羽、2羽と数えるし。
 
それはさておき、このバカンスの間俺のお母さんと妹がフランスを訪ねに来たのです。もう6か月もあっていなかった母と妹に異国の地で再会した感覚は、なんとも奇妙で面白いものでした。今までずっと一緒にいたから見えなかったものが、こうしてしばらくぶりに会ってみると分かるんです。とにかく、楽しかった、この一言につきます。
 
三か月後にはもう日本に帰ることになると思うと寂しいです。同時に日本に帰ってからの暮らしが楽しみでもあります。
 
写真は家族渡仏の時です。
 
ではまた。
 
     
2013/6/7    
こんにちは、どうも御無沙汰しております佐久間です。
 
留学生活もいよいよ終盤にさしかかって、残すところあと1か月となったわけですが、毎日を忙しく充実して過ごしています。
 
先日、俺がこっちに来てからよりかねて取り組んでいた合唱団のコンサートがあって、無事に幕を閉じました。アイルランドがテーマのコンサートで、フランスにいながら歌った曲は英語でしたが、素晴らしい人たちに囲まれてよいひと時を過ごしたこの9か月間の日々を思い起こしながら、2時間、夢のようなひと時を過ごしました。
 
正直このコンサート、途中何度か失敗があったり、日本人の感覚から行くといまいち完成度の高いコンサートとは言えませんでした。
 
それでもこのコンサートは「大成功」でした。ここにフランス人の「生き方」を見いだせます。

 
その晩、俺たちは歌を楽しみ、観客もそのコンサートで何かをうけとりました。
 
ここフランスでは音楽の完成度よりもその音楽の場にある何かを大切にします。それが何かは俺には今一なんといっていいかは分かりません。でもだから合唱団の距離も、観客との距離もぐっと近い。なによりその場に流れる荒削りな音楽に人の心と「生」を感じました。
 
フランス人は、目標達成の為に苦しむというのをあまり好みません。目標を達成する過程をも楽しみます。視点を変えれば苦しまなくてはいけないほどの高い目標は設定しないという事です。
 
当初「つらい努力を乗り越えた先にこそ成功のすがすがしさがあるんだ」という考えを持っていた自分にとって、最初この考えは受け入れがたいものでした。でも、こうして9か月も過ごすと、今というひと時を楽しんでいるフランス人たちの生き方の魅力的で、かっこいいことにはっとさせられました。
 
俺は辛い努力の過程に得るもの、またそれによって得る成功のすがすがしさを大切にする日本人的な感覚が大好きです。
同時に、その時その瞬間を楽しんで豊かにすることを大切にするフランス人的な感覚も大好きです。
 
二つの異なる考えは、お互いの盲点を補ってくれるんです。
 
来週はいよいよ2週間のビッグ・トリップに出発します。それがこの留学最後の大きなイベントです。楽しんできたいと思います。
 
次回の便りで最後になると思います。 では、今回はこの辺で!

 
佐久間 
 
2013/7/2    
 
こんにちは、佐久間です。横須賀南西ロータリーの皆さんいかがお過ごしですか?

 
今週の土曜日、帰国します。留学生活も、いよいよ終わりです。

 
自分にとってこの一年は、人生の中の一年間ではなく、一年間の人生でした。
フランスに来た最初の頃、それまで自分では物事をよく知っていると思っていたつもりが、実はなんにも知ってはいませんでした。違った文化の中での生活は自分を生まれたての赤ん坊に還してくれました。なにもかもが新鮮で、興味深くて、同時にいくつもの「分からない事」に直面して、悩んで、ときに挫けて..
沢山の人との出会いがあり、一緒に楽しいときを過ごして、国や人種の違いの取るに足らないこと、それ以上に人個人それぞれが持っている個性の違いの大きいこと、だからこそ人との関わりが面白いことを知りました。
沢山のおいしい料理に出会い、毎日おなか一杯食べ、たくさんの脂肪が身に着きました。

 
人生が、こんなに楽しくて、辛くて、悲しくて、嬉しいものだったことを、しかじか実感したのはいつ以来でしょうか。
 
こちらで18歳になりましたが、フランスでは18歳は成人です。でも日本ではまだ未成年です。日本に帰ったらいろいろと0からのスタートだと思います。だからこそ、これからまた一年間、今度は日本に留学に行くような気持ちで帰国します。
 
失うものなど何もなかったような自分のスーツケースの中には今、失いたくない素敵な思い出ばかりがたくさん詰まっています
 
この一年は俺にとって一生の宝物です。そんなひと時をくれたロータリークラブの皆さん、本当にありがとうございました。

 
佐久間
 
-end-